凧は空に浮かぶ手作りのオブジェ。自然が引く凧糸の感触。手の届かないところで織り成す微妙なバランス。凧作りの奥深さは人を惹きつけるものがあります。

風が弱いときの凧の糸目 その2

前回の記事の解答編です。

風が弱いとき、大きな凧や重い凧を揚げるための糸目の調整の仕方です。

迎角と揚抗比

正解はAの糸目の中心を上げて、風に対する凧の角度(迎角)を小さくします。

Aだと風に当たる面積が小さくなって、Bの方がよく風を受けるようになるので、Bのように凧を立てらせた方が少ない風の時はよく揚がると思われる方もいるようです。

しかし、実際はBのように凧を立てるように糸目を低くするとかえって揚がらなくなります。

その理由は、Aの方が、同じ力を凧が受けたときに揚力として、上方向に働く力がBよりも大きくなるからです。

基本的に、翼面積加重(単位面積あたりの重さ)が大きな凧(重い凧)ほど糸目の中心は上に来るようです。

例えば、凧にうなりを付けて揚げるときは、ないときよりも糸目の中心を上に上げます。

さらには、受ける風が強くなるほど、翼面に働く力の中心(合力)の位置は下に下がります。これは、水平に飛ぶ飛行機の翼とは全く逆になります。(ただし、翼面の変形は考えないとします。)

言い換えれば、弱い風の時は凧に働く力の中心が上になるというわけです。


今回の条件は、風が少なく大きな凧や重い凧が揚がらず、何とか空に浮かべたいというときです。

常に糸目を上にすると、しっかり風を受けたときはバランスが悪くなり、凧が回りやすくなります。

凧には、その凧や風に合った糸目の位置というのがありますから、無闇に糸目の中心を揚げるというのはかえってよくありません。

今回は、その場の弱い風で揚げるとという場合の対処法です。

ご参考にしていただけましたら幸いです。

風が弱いときの凧の糸目 その1

以前、地域の凧揚げイベントで大きな凧を揚げたときの話です。

子供たちのたこ揚げと、地元の団体が作った6畳ほどの凧を揚げることになっていたのですが、あいにく風のない凧揚げには不向きな天候でした。

しかし、何とか作った大凧を揚げたいと子供たちに引っ張らせてはみても、なかなか揚がりません。

この日には、PRも兼ねての写真撮影もあり、そこそこには揚げたいとのことで、私にお鉢が回ってきたわけです。

そこで、糸目を調整して何とか絵になる程度に揚げることができました。

しかし、私が糸目の中心の高さを変えようとしたときに、地元団体の偉い人がやってきて、私とは全く逆のことを言い出して困りました。

風と凧の糸目

そこで、問題です。

風が弱いときに、そのときだけでも浮上させるとすれば、糸目をどのようにすればよいかです。

Aは糸目の中心を高くした場合です。Bは糸目の中心を下げた場合です。

どちらの方が浮きやすいかお考え下さい。

私が糸目を直そうとして横やりを入れたおじさんは、なかなか引き下がらず、仕方なくその人の言うようにやってみましたが、かえって悪い結果になりました。

それで、あらためて糸目をとりなおして、無事揚げることができたというわけです。

そのとき、私も若かったので、まさかこの若造が凧を作れるとは思ってみなかったのでしょう。

それと、この種の勘違いはよくあることです。

今回記事にしたのは、先日、同じように思っている人がいたからです。

読者の皆様は、A・Bどちらとお考えでしょうか。

条件は、風が弱いときです。そして、凧を浮上させることが目的です。

解答は、もう少ししてからにいたします。
 

凧の安定ー縦の反り

凧の縦の反り

凧を安定させるために、横方向に反りを入れることはよく知られることですが、縦方向にも反りを入れることで凧が安定します。

上の図の左側は角凧ですが、中心の骨が全面に突き出すように反っています。
右側の図は、それを横から見たところです。

操縦する凧は、この縦の反りをよく入れます。
田原凧、韓国凧、名古屋古流蝉など1本の揚げ糸で操縦しようとする凧は、必ずこの縦の反りを入れます。

操縦する凧は、糸を引いたり、出したりしながら操縦します。
このときに、この反りがあるおかげで、凧の頭がお辞儀をするように下に向いて、失速することを防ぎます。

また、この反りによって、上下のバランスもとりやすくなります。
言いかえれば、糸目の中心の上下の範囲が広くなります。

しかし、多く反らせすぎると、揚力が減り、上へ揚がらない凧になってしまします。

田原凧は中心の骨を曲げ、骨組みで、反りを出しています。
韓国凧は、紙に骨を貼るときに、反りが出るようにしています。
以前、「角凧の作り方」の中で紹介してように、アイロンをあてて、紙を収縮させることによってもこの反りを出すことができます。

非対称の凧での上反角効果

非対称の凧における上反角の役割

非対称の凧での上反角効果について説明します。

上の図では、左側の翼面が小さい凧の場合です。
当然、右側の翼面の方が多く風を受けるので、図のように全体的に左側に傾き、左右同じ量の風を受けるようになります。

これで左右均等になったわけではありません。風から受ける力は同じだとしても翼面の角度が違うので、力が働く方向が変わってきます。

右側の図のように、両翼面の力の合力はAのようになり、中心線から左に傾いた方向に力が働きます。
つまり、凧は左に横滑りしながら引っぱられるわけです。
凧は、風の方向に沿って真っ直ぐ揚がるのではなく、左に引っぱられるように揚がります。

風が弱い時や左に傾く力が凧にとっての許容範囲の内であれば、左に寄ったまま凧は揚がります。
または、左に寄って、限界近くになると風を逃がすようにして、中央に戻り、再び左へと寄って行く、横長い8の字を描くような動きをします。

しかし、風が強いときや左右の差が大きく、自動調整の限界を超えたときには、左に回転してしまいます。これは、上半角効果の限界と言ったところでしょうか。

凧揚げ大会に行くと、すべての凧が風向きに対して平行に揚がっているとは限りません。凧は真っ直ぐに上(鉛直方向)に向いているのに、それぞれが少しずつ違った方向に揚がっています。風の状況が、上と下や場所によって違うこともありますが、凧の癖もでてきます。でも、凧はきちんと揚がっています。それぞれが、安定を保てるように揚がっているのだと思います。

そう考えると、凧にも個性があり、進むべき方向を求めて生きているような気がします。凧から見ると、人は小さく見えるのでしょうか。

凧の反り(上反角)とバランス

上反角による凧の安定

ほとんどの凧は、横骨に糸を張ったり、曲げたりして「反り」を入れています。この「反り」は凧のバランスを取るために大切な役割をします。

上の図は、モデル的に翼面を中央でくの字に曲げた場合の図です。
凧を、テーブルの上に表側を下にして置いて、凧の頭から見た所と思って下さい。
このとき、テーブル(水平面)と翼面のなす角を上反角と言います。

この角度があるおかげで、もし凧の翼面が左に傾いたとき、右の図のように、中心から左側の翼面が多く風に当たるようになります。
そのため元に戻ろうとする力が働き、安定を保とうとするわけです。

この上反角が大きいほど、左右のバランスが保たれやすくなりますが、風が当たる量が減り、揚力(揚がろうとする力)が減少してします。

また、この上反角は、あらかじめ骨を曲げて作るだけでありません。
例えば、小さな角凧の場合は、風を受けることによって、凧の中間部分の両サイドがへこみ、自然に上反角が作られます。さらに真ん中に横骨を入れるときはそうなるように、骨を細くしてあります。

参考文献 「紙ヒコーキで知る飛行の原理」

横骨の強さが違うダイヤ凧

横骨の太さの違うダイヤ

横骨の太さの違うダイヤ凧です。
写真で見ると、中心から左側の骨は直径1.8ミリの竹ひごを、右側の骨は直径2.4ミリの竹ひごを使っています。

電線が鳴るくらいの風で揚げたときは、左に傾いてしまいました。
風速1m/S以下の弱い風で揚げたときは、ほとんど真っ直ぐに揚がっています。

そこで、弱い方の骨を削ってさらに弱くしていき、1ミリぐらいの太さまで弱くすると、弱い風でも回りだしました。

ダイヤ凧の場合は、横骨が弱い方に回転します。
骨が弱いと、風に当たる面積が小さくなり、揚力が落ちるからです。
前回の記事の、左右非対称のダイヤと同じ原理になります。

ただし、これはダイヤ凧の場合です。
骨が弱くて、凧が変形したときに、凧にどのような方向の力が働くかで、バランスが変わってきます。

非対称のダイヤ凧

非対称のダイヤ

前回紹介した凧で、左側の生地が35ミリ短いダイヤ凧です。
写真では、少し左に傾いていますが、なんとか揚がっています。

先日、風の強いときに揚げた時は、動きが速すぎて写真を撮れる状態ではありませんでした。
今日は、風速1m/S弱の穏やかな風だったので、揚げることができました。

このように、左側の翼面が小さい場合、凧は左に回転します。
単にくるくると回転しようとするだけでなく、左方向に横滑りし、左に行こうとします。

左に行く理由は、左側に比べ、右側の方が翼面が広い分、上に揚がろうとする揚力が強く、全体として、反時計回り(左回転)の力が働くからです。
(ただし、すべての凧で面積が大きくなると、それが揚力に結びつくとは限りません。例えば、「親子鯉のぼりの凧」のように、旗のような物をつけると、これは明らかに抗力となり、全く反対の方向の力になります。)

しかし、写真のように、風が弱い時に何とか揚がっているのは、しっぽを付けていることと、上半角(反り)があるためです。
この、上半角による安定の原理については、多くの書籍にも書かれていることですが、次の機会に説明したいと思います。

凧の形とバランス

ダイヤ変形01

上の写真の凧は、2つとも右側の骨が出ています。
これは骨が長いのではなく、凧の生地を右側だけ短くしました。
よく見ると分かると思いますが、本体の生地が、左右対称ではないのです。

ダイヤ変形02

上の写真のダイヤ凧は、黄色い方は、1僂世浦犬諒の生地を短くしました。赤い方は、生地は左右対称で、横骨の太さを、左を2.4个涼櫃劼瓦髻右を1.8个涼櫃劼瓦悩遒蠅泙靴拭

左右対称(シンメトリー)でない凧を作ったわけです。

これらの凧は、決まった方に、傾くか回ってしまうはずです。

生地を短くしたこと、骨を弱くしたことによって、凧がどちらに回転しようとするかの実験です。

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