糸巻きを使うと、糸により(ねじれ)が生じます。このねじれ方についてのお話をいたします。
上の写真の糸巻きは板状の物に糸を巻いた物です。糸を出すときも巻き取るときも、糸巻きを回転ささずに行います。このときの、糸のより(ねじれ)のかかり方について説明します。
糸を出すときですが、
この糸巻きには、右巻き(糸が出る右方向から見て)に糸を巻いています。
糸巻きを回転ささずにこの糸を出すと、糸は左巻きのねじれがかかった状態で出て行きます。
左側に糸巻きがあり、右に糸が出ていくとすると、このようにねじれが生じます。
次に、糸を巻くときですが、左手に糸巻きを持ち、右手で糸巻きに糸を巻きつけていきます。その時、右手は、時計回りの右回転をしながら糸を巻いてくようになります。
そうすると、このように右回転のねじれが生じてきます。
つまり、糸巻きの糸を出す方向から見ると、糸を出す時には、左回転のねじれが生じ、巻く時には、右回転のねじれが生じることになります。
糸を出したり、巻いたりすることで、ねじれをかけて、また戻すという作業をしていることになります。
ただし、糸を出すときには、わりと平均的によりがかかっていきますが、糸を巻くときには、巻く方の手にかかるテンションによって、よりのかかり方に偏りが出てきます。
また、このように巻かれた凧糸の多くは、より糸(撚糸)を使っています。より糸は、元々ねじって作ってある糸なので、糸のよりを吸収します。したがって、このような方法で糸巻きを使って、よりがかかることにより、糸が折れてねじれるほどの影響が出ることは、あまりないと思います。
影響の出方は、糸の種類によって違います。(このことは後述いたします)写真の糸は、よりを吸収しやすい糸を巻いています。